安全衛生管理体制②


統括安全衛生責任者

前章の安全衛生管理体制は、全産業に共通のもの。建設業等においては、これに加え、建設現場等での安全衛生管理体制(統括安全衛生責任者、元方安全衛生管理者、安全衛生責任者、店社安全衛生管理者の選任)も設けなければならない。

選任規模

「元方事業者のうち、建設業又は造船業(「特定事業」)を行う者(「特定元方事業者」)は、その労働者である作業従事者及びその請負人(「関係請負人」)に係る作業従事者が当該場所において作業を行うときは、これらの作業従事者の作業が同一の場所において行われることによって生ずる労働災害を防止するため、統括安全衛生責任者を選任し、その者に元方安全衛生管理者の指揮をさせるとともに、特定元方事業者等が講ずべき労働災害を防止するため必要な措置に関する事項を統括管理させなければならない。ただし、これらの作業従事者の数が政令で定める数未満であるときは、この限りでない。」

具体的には、同一の作業場所において、関係請負人に係る作業従事者を含めて次に掲げる人数の作業従事者を常時作業に従事させる特定元方事業者が、統括安全衛生責任者を選任しなければならない。

  1. ずい道等の建設の仕事
  2. 橋梁の建設の仕事(安全な作業の遂行が損なわれるおそれのある場所での仕事に限る)
  3. 圧気工法による作業を行う仕事

以上三つの場合: 作業従事者数 常時30人以上 上記以外の建設業又は造船業の仕事 常時50人以上

職務

統括安全衛生責任者は、元方安全衛生管理者の指揮をするとともに、労働災害を防止するため必要な措置に関する事項を統括管理しなければならない。

都道府県労働局長は、労働災害を防止するため必要があると認めるときは、統括安全衛生責任者の業務の執行について当該統括安全衛生責任者を選任した事業者に勧告できる。

資格

統括安全衛生責任者は、当該場所においてその事業の実施を統括管理する者をもって充てなければならない。

元方安全衛生管理者

統括安全衛生責任者を選任した事業者のうち、建設業を行う事業者は、元方安全衛生管理者も選任しなければならない。

職務

元方安全衛生管理者は、統括安全衛生責任者が統括管理する事項のうち技術的事項を管理しなければならない。また、事業者は、元方安全衛生管理者に対し、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一場所において行われることによって生ずる労働災害を防止するため必要な措置をなし得る権限を与えなければならない。

資格

元方安全衛生管理者は、次のいずれかの資格を有する者でなければならない。

  1. 大学又は高等専門学校における理科系統の正規の課程を修めて卒業した者等で、その後3年以上建設工事の施工における安全衛生の実務に従事した経験を有するもの
  2. 高等学校又は中等教育学校において理科系統の正規の課程を修めて卒業した者で、その後5年以上建設工事の施工における安全衛生の実務に従事した経験を有するもの
  3. 1,2に掲げる者のほか、厚生労働大臣が定める者

元方安全衛生管理者を選任しなければならないのは、統括安全衛生責任者を選任した特定元方事業者のうち、「建設業」を行う事業者に限られる。

専属

元方安全衛生管理者は、その事業場に専属の者を選任しなければならない。

安全衛生責任者

統括安全衛生責任者が選任された場合において、統括安全衛生責任者を選任すべき事業者以外の請負人で、その場所で当該仕事を自ら行うものは、安全衛生責任者を選任しなければならない。

安全衛生責任者は、統括安全衛生責任者との連絡、統括安全衛生責任者から連絡を受けた事項の関係者への連絡、他の安全衛生責任者との作業間の連絡及び調整等の職務を行う。

統括安全衛生責任者及び安全衛生責任者は、造船業においても選任する。

店社安全衛生管理者

建設業に属する事業の元方事業者は、その労働者である作業従事者及び関係請負人に係る作業従事者が一の場所(これらの労働者の数が一定数未満である場所及び統括安全衛生責任者を選任しなければならない場所を除く)において作業を行うときは、当該場所において行われる仕事に係る請負契約を締結している事業場ごとに、これらの作業従事者の作業が同一の場所で行われるk斗によって生ずる労働災害を防止するため、所定の資格を有する者のうちから、店社安全衛生管理者を選任し、その者に、当該事業場で締結している当該請負契約に係る仕事を行う場所における特定元方事業者が講ずべき労働災害を防止するために必要な措置に関する事項を担当する者に対する指導そのほかの事項を行わせなければならない。」

具体的には、同一の作業場所において関係請負人に係る作業従事者を含めて次に掲げる人数の作業従事者を常時作業に従事させる建設業の元方事業者が、店社安全衛生管理者を選任しなければならない。

  1. ずい道等の建設の仕事
  2. 橋梁の建設の仕事(安全な作業の遂行が損なわれるおそれのある場所での仕事に限る)
  3. 圧気工法による作業を行う仕事

以上三つの場合、作業従事者数: 常時20人以上30人未満

主要構造部が鉄骨造又は鉄骨鉄筋コンクリート造である建築物の建設の仕事: 常時20人以上50人未満

職務

店社安全衛生管理者は、作業場(その事業場で締結している請負契約に係る仕事を行う場所)における労働災害を防止するための措置に関する事項を担当する者の指導等を行うこととされる。

ミニテスト

0/10問回答済み
Q1. 統括安全衛生責任者を選任しなければならない特定事業に該当するものとして、正しい組み合わせはどれか。
Q2. ずい道等の建設の仕事において、統括安全衛生責任者を選任しなければならない作業従事者数として、正しいものはどれか。
Q3. 上記以外の建設業又は造船業の仕事において、統括安全衛生責任者を選任しなければならない作業従事者数として、正しいものはどれか。
Q4. 元方安全衛生管理者を選任しなければならない事業者として、正しいものはどれか。
Q5. 大学において理科系統の正規の課程を修めて卒業した者が元方安全衛生管理者となるために必要な建設工事の施工における安全衛生の実務経験年数として、正しいものはどれか。
Q6. 高等学校において理科系統の正規の課程を修めて卒業した者が元方安全衛生管理者となるために必要な建設工事の施工における安全衛生の実務経験年数として、正しいものはどれか。
Q7. 元方安全衛生管理者の専属要件に関する記述として、正しいものはどれか。
Q8. 統括安全衛生責任者が選任された場合において、安全衛生責任者を選任しなければならない者として、正しいものはどれか。
Q9. 店社安全衛生管理者を選任しなければならない事業として、正しいものはどれか。
Q10. ずい道等の建設の仕事において、店社安全衛生管理者を選任しなければならない作業従事者数として、正しいものはどれか。